担当者インタビュー
地域の絆を深め、新たな居場所を創る。図書館共創イベントの期待
横浜市教育委員会事務局 中央図書館:企画運営課 菊地文絵さん / サービス課 雜賀理恵子さん
図書館は交流と学びのスペースとして進化する
いま、図書館は単に本を借りる場所ではなく、地域の交流の場としての役割が求められています。当館でも、地下1階を数年前にリニューアルし、「交流と学びのフロア」という新たなスペースを設けました。これは、私たち中央図書館として初めての、館内で会話ができるエリアです。
一般的に、図書館は静かに過ごす場所というイメージがありますが、このエリアでは会話を楽しみながら利用できます。特に10代~20代のグループによく利用されています。Wi-Fiを利用して調べものや学校の宿題をしたり、電子黒板を使ってみんなで課題に取り組んだり、映像を見ながらディスカッションしたり、さまざまなシーンに合わせて利用してくれるようになりました。これからますます図書館が若い世代にとって居心地の良い場所であるために、そして、図書館を楽しい場所として感じてもらえるように――今回、中学生や高校生といったティーンズ世代に向けたイベントを企画したいと考えました。
図書館で声優体験 ティーンズ向けの革新的なプログラム
2024年8月、横浜市中央図書館とCHINTAIが連携して「声優体験 in Library!」イベントを開催しました。市内の中学生と高校生21名がアニメやテレビで活躍する声優と共に発声練習や朗読体験を楽しんだ、充実の2時間となりました。参加者からは「憧れの声優が身近に感じられた」や「同じ夢を持つ仲間とつながりができた」という感動的なコメントが寄せられました。図書館も若者にとって楽しく、居心地の良い場所になる。そして、同世代の仲間とのコミュニケーションを深める場としても機能する――そんな、ポジティブなメッセージが伝えられたことに大変満足しています。
このイベントは横浜市の「テーマ型共創フロント」の仕組みを利用して行われました。これは公民連携を促進し、民間企業の専門知識や革新的なアイデアを活用して公共プロジェクトを実施することを目的としています。私たちはこの仕組みを活用し、CHINTAIの協力を得て中高生にリーチするイベントを開催しました。
民間企業との共創で自由にアイデアがふくらんだ
CHINTAIから初めて提案を受けたときは、「なぜ図書館と?」と驚きました。しかし、社会貢献プロジェクトが目指す「住みたい・住み続けたいまちを創り出す」という理念を聞き、深く共感しました。「新しい居場所を創りたい」という私たちの思いとも合致するものだったからです。
そして、続いてのサプライズは共創ならではの展開でした。CHINTAI側からは夏休みの絵本読み聞かせ企画としてご提案いただきましたが、CHINTAIの企画からアイデアがふくらみ、中高生向けの「声優体験」イベントへと発展したのです。2か月という短期間で実施までこぎつけられたのは、CHINTAIならではの推進力、提案力あってこそだと感じています。
横浜市では、さまざまな部局が「共創フロント」にテーマを提案しており、民間事業者とのコラボレーションを募っています。CHINTAIをはじめとする民間企業との革新的な共創を通して、より良い取り組みが生まれることに期待しています。
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